再発防止と予防①
- カテゴリ :
- CSR
- 執筆 :
-
黒澤正一 2008-6-18 18:37
再発防止と予防は異なる。当たり前だ。
どちらも「防ぐ」という文字を含んでいるので、“ありがたくないこと”が発生しないように防ぐという点では同じである。ありがたくないこと、起きてほしくないこと、たとえば、不祥事であろう。
再発防止は、不祥事が一度以上発生しているときに用いる言葉である。一方、予防は一度も発生していない。ここが両者の決定的な違いだ。
■「再発防止を徹底します。」
不祥事を起こした組織のトップは、記者会見で必ずといっていいほどこの言葉を口に出す。二度と起きないようにします、ということなのだが、再発防止は徹底するものではなく、再発防止のための仕組みを新たに追加するというものである。
発生した原因を追究することからはじめる。客観的な真実を追究する。誤った原因では無意味で、その後の努力が水の泡となる。また、原因は一つであるとは限らない。すべて洗いざらい見つけ出す。
次に、見つけ出した真の発生原因を、完全に除去する。除去した結果、その組織には、今までの仕事のやり方とは異なった、新しい仕組みが出来上がる。今までと同じはずがない。ついでに、似たような不祥事発生の芽がないかどうか、見回してみることも効果がある(これは、「予防」につながることがある)。
たとえば、不良品が発生して、すべて回収しました、弁償しました、謝りました、というのは、単なる応急措置にすぎない。不良品が発生した原因を、すべて洗い出して、すべて除去した上での新しい仕事のやり方を確立してこそ、再発防止(二度と同じ不祥事が発生しない状態)となる。
そして最後に、真の原因を除去したことを、関係者(ステークホルダ)たちに、納得できるように説明を尽くす。その説明の結果、大多数が(できれば全員が)納得できて初めて、再発防止のプロセスが完了する。テレビを見ている人たちや新聞を読んでいる人たち誰もが、「これなら大丈夫だな」と感じてもらうところまで、努力する。
(予防については後日あらためて。)